サーベイタイプの選び方

サーベイタイプの選び方

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サーベイの上手な活用方法とは?どのような場合にサーベイが価値を発揮し、どのような場合にお金と時間を無駄にすることになるのでしょうか?

サーベイは、特定のトピックや業界、会社、地域の住民、その他さまざまなものについてのインサイトを得られるすばらしいツールです。その反面、間違った方法でサーベイを実施すると、莫大なリソースを無駄にしかねません。

サーベイは、まだ知らないことや他の手段では知り得ないことを教えてくれます。サーベイは仮説を検証すべきものであって、それを立証しようとするものではありません。サーベイから何を得たいかが明確でない場合、その結果から得られることはほとんどないと言っても過言ではありません。

サーベイを適切に設計する方法について学ぶ前に、調査の目的に応じてどのようなタイプのサーベイが適切かを検討しましょう。

この記事では、6 つのもっとも一般的なタイプのサーベイと、そこから何が得られるかをご紹介します。

  1. 消費者意識調査、 ネットプロモータースコア(NPS)サーベイ、ブランドエクイティサーベイ
    顧客、クライアントおよび従業員が特定のものに関してどのような印象を抱いているかは重要です。彼らはあなたのブランドの推奨者(プロモーター)でしょうか、それとも非難者(デトラクター)でしょうか。これらのサーベイによって、あなたのブランドの価値や回答者がどのように受け止めているかを定量化することができます。
  2. 市場浸透サーベイ
    あなたの会社の製品やサービスが市場でどれほど普及しているかを把握していますか? 知名度や利用頻度などの幅広い質問を投げかけることによって、市場シェアを把握するのに役立つ回答を得ることができます。
  3. 競合分析サーベイ
    あなたの製品やサービスは、競合他社のものと比較してどのような位置づけにあるのでしょうか。市場シェアはどのように推移しているでしょうか。顧客は何を基準に意思決定をしているのでしょうか。これらすべての質問は、あなたの製品をどうポジショニングすべきかを理解するうえで重要です。競合分析サーベイでは、そのようなインサイトを得ることができます。
  4. チャネルチェックサーベイ
    企業を評価するのに直接的なアプローチを取るのではなく、サプライチェーンや流通ネットワークを代わりに利用します。販売業者や物流業者の製品の見方を理解すれば、ターゲット企業が業界でどのように活動し、パフォーマンスを発揮しているのかをより包括的に把握することができます。
  5. 評価サーベイ
    最近の動向は? 何が機能して、何が機能していないのか? このような質問には迅速かつ簡単に回答してもらうことができ、分析することができます。評価サーベイは、企業内でパフォーマンスやエンゲージメントのレベルを測定したり、さまざまな取り組みに対するフィードバックを得たり、助言を求めたりするためにもっともよく利用されています。これらのサーベイを最大限に活かすには、サーベイの結果を広くシェアし、回答から着想を得た経営的なアクションが行われる必要があります。評価サーベイは、商品機能についての評価を調べる場合にも使用することができます。
  6. 戦略計画サーベイ
    戦略計画サーベイは、評価サーベイと同様、提案された取り組みに関するフィードバックを集めたり、提言の場を提供したりするために使うことができます。主な違いは、戦略計画サーベイはほぼ社内向けのものであるということです。回答者は、戦略的な取り組みの相対的な重要性について、格付けや順位付けを行うことができます。戦略計画サーベイと評価サーベイとでは、回答者の受け止め方が異なります。戦略計画サーベイでは、回答者にビジネスの発展に貢献していることを実感してもらうことができます。回答者の賛同は、戦略計画プロセスにおいて重要な要素です。

ここまでで、サーベイに関するいくつかの重要な意思決定を行う準備ができています。まず、サーベイが現在取り組んでいる調査の目的にふさわしいツールであるかどうか、次に、適しているとすればどのタイプのサーベイが調査目的を達成するのに適しているかどうかを考えてみましょう。


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筆者について

ウィル・メラー(WILL MELLOR), GLGサーベイチーム ディレクター
北米のフィナンシャルサービスを援助する上級のプロジェクトマネージャで構成されたチームを牽引。チームは、原案から最終的な成果物まで、エンドツーエンドでサーベイの実施から納品までを管理。サーベイ設計と調査に加えて、GLGのインターナル・メンバーシップと消費者に関する有識者でもある。前職は、経済系コンサルティンググループのヴァイスプレジデントとして、パブリック、プライベートセクターのクライアント向けのエコノミックインパクトモデルの設計を担当。国際ビジネスおよびファイナンスで学士号、応用経済学で修士号を取得。


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